スイスと山とドイツ語と

山行記録とドイツ語メモ by スイスの駐在妻

【山行②スイス・ツェルマット】氷河歩き モンテローザ小屋→リッフェルベルグ

氷河歩き2日目。

帰りも気を付けて、元気にツェルマットまで行きましょう!

 

概要

スタート地点:モンテローザヒュッテ Monte Rosa  Hütte 2883m

ゴール地点:

時間:8:30発 15:30着

行動時間:7時間(休憩込み)

全行程:10.36 km、上り441m、下り738m

※行動時間と全行はガイドさんにもらった記録、上りと下りは地図で測定しました

 

おススメ度

(山行①とほぼ同じこと書いてます)

氷河を装備・知識なしで歩くのはかなり危ないので、ガイドをつけるなりのちゃんとした準備は必要です。

その上でも興味がある!挑戦したい!という本気の方にはおススメです!

私たちは心の底から行ってよかったと感じてます。

モンテローザヒュッテからの帰りは基本的にマッターホルンに向いて歩く道なので、その絶景も最高!

 

ポイント:氷河!

レベル:上級 スイスの白青白(Alpinwanderwegになります。)

時間:5時間半

 

モンテローザヒュッテでの朝 そして出発

さて昨晩はまさかの雨で星空は全く期待できず、特にできることもないので早々に就寝。朝日はみれるかな~と期待して早起きしました!

結果は、、、「雲~ガス~」期待したような完璧な朝ではなかったですが、雲がピンクっぽく染まっている部分もあって、それはそれはきれいでした♪(ポジティブ!)晴れてマッターホルンに雲もなければいわゆる”ろうそくマッターホルン”が見れます!朝日の時間には全くマッターホルンは見えなかったけど、朝ごはん食べてる間に完璧に姿を見せてくれて、そのうちガスが漂いはじめ(写真タイム!)、出発時にはまた見えなくなる。朝ごはん後にとりあえず写真タイムしててよかった。ホント山の雲の動きは読めません。

※ガイドさん曰く、朝が雲がない確率が高く、夕方になるにつれて隠れることが多いそうです。なので、今日朝日の時間に雲があったのは珍しいそうです。笑

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モンテローザヒュッテからのマッターホルン


モンテローザヒュッテと記念撮影をして、いざ出発!(近すぎるとどこの工場?ってなるので、少し離れて全貌が入るところで撮りましょう!笑)

出発してすぐにマーモットに遭遇!でも私は隠れる寸前のしっぽしか見れなかった~けどそのあとちゃんと別の場所でマーモットにしっかりと見ることができました!初!!

 

モンテローザヒュッテからしばらくは岩と砂の道です。出発して1時間くらいでGornersee。ゴルナーグラートの展望台からも見えていて、昨日はこの湖上の道を歩きました。

さてこの湖横の岩になぜかTシャツの忘れ物。。。なぜ?帽子とかならわかる気がするけど、①この湖で泳いだ後に着るの忘れたんか?いや、さすがに気ぃつくやろ。②え、まさかの事件現場?でもそれなら他の荷物もあるはずや、とか。みんなで楽しく推理。結果、昨日すれ違ったお兄さんが上半身裸やったから、きっとあのお兄さんが忘れたんやな!ってことにしときました。笑

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エメラルドグリーンのGornersee

ここまでは朝で寒かったし下りだったのでフリース+レインウェアも着てたけど、いい感じに体があったまってきたのでフリースはしまいました。なかなか服の調整は難しい。この湖の先も岩と砂が続きます。途中でこの写真の橋。(モードダイヤルがずれているのは目をつむってください。)わかるかな~結構ひん曲がってる感じ。片側のてすりは奥の方に転がってます。雪の下にいる時なのか、雪解けの時かは分からないけど自然の力で金属も曲がってしまう。きっと適当な位置には置きなおしてくれていると思います。歩くのはちょっと揺れるけど普通でした。

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途中の橋

その後氷河に入ります。はじめの方は砂利がいっぱい乗っているので登山靴のまま歩きます。砂利が多くて下が氷なのか分からなくなります。完全に砂利に覆われていると滑る心配ないけど、氷の表面が見えているところは気を付けて小幅で足を移動させます。途中でアイゼン装着。そして最後の急登前でザイルもつなぎました。ザイルは滑ったりバランスを崩したときに引っ張ってすぐに戻れるように間隔短めでした。2mくらいだったかな。ここからがちょっときつかった。えって思うくらいの急斜面で、目印のポールが結構上まで続いている~。しかも幅は2、3mはあるから大丈夫やけどクレバスの間を上ります。小幅でしっかりアイゼンを氷にさして一歩一歩確実に踏みしめます。

そして最後にもう向こうの土の道に渡るよ~っていうところが、氷河が溶けて隙間だらけ。どこから渡るんやろ?でもここはプロのガイドさん。さっと道を見つけて、急だったのでピッケルで少し削って階段みたいな足場を作ってくださいました~涙写真では完全に隙間のあるところしか映ってないですが、ちょうど横に地面と氷河がつながっているところがありました。無事に氷河歩きを終えて地面に足を下ろします。(大袈裟。笑)

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左)氷河から無事に移動出来て自慢げなダンナ 右)渡ってすぐの道

この後がっと上って少し歩くとはしご!最後の難関!難関っていうほどではないけど緊張する~写真を遠くからしか撮ってなかった。けど、最後に上るところが分かりやすいかな?

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左)はしご 右)上っているところ

無事に上ってモンテローザヒュッテの旧コース部分は終わり。ここからは中級コースでローテンボーデン、リッフェルベルグを目指します。

補足)山行①でも書いたようにモンテローザヒュッテまでのコースは昨年から新コースができています。本屋で購入した地図にはどちらのコースも記載がありますが、ツェルマットで配布されている観光用のハイキングコース一覧にはこの旧コースは書いてありません。ちなみに私たちのガイドさんが仲間のガイドさんに確認してくれていたので、せっかくだから違うコースで、ということで歩きました。ただ、途中で何か所かはピッケルで氷を砕いて足場を作ってもらったりしています。「たくさんの人があるけば、前に歩いた人が作ってくれてるんだけどね~」とのことで、やはり歩く人は少ないようです。最後の渡るところはガイドさん曰く「今年は持つだろうけど、来年はどうかな~」とのことです。やはり氷河のコースは流れているので常にコースは変化しているし、氷河の溶ける影響は大いにあるなと感じたコースでした。

 

気持ちもほっとしてのんびり歩きます。本当なら目の前にマッターホルン!ですが、晴れているのに、マッターホルンの雲はなかなか取れてくれません。マッターホルンが恥ずかしがってるのかな?なかなかじらしてくれます。ま、そういう時の方が見えた時の感動は大きいからね!と話しながら。

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左)マッターホルン見ながらのコース 右)振り返ればモンテローザとリスカム

ツェルマットといえばマッターホルン!のイメージやけど、モンテローザヒュッテに泊まったからモンテローザも愛着のある山になりました。(アタックはしてへんけど厚かましくも。笑)

ローテンボーデンは最後少し上らないといけなくなるので、リッフェルベルグまで歩くことに。時間自体はリッフェルベルグまでの方がかかります。けどローテンボーデンからリッフェルベルグまでは簡単ハイキングで歩けるコースなので楽ちんです。途中のRiffelseeで休憩。マッターホルンもだいぶ見えてきた!そして湖に映っている!ここまでハーネス着けたままだったので外しました。スニーカーで歩けるレベルのところでハーネスとか、、、浮くよな。汗笑のんびり歩いてリッフェルベルグ到着。今日の山行完了!

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左)Riffelseeとマッターホルン 右)ゴルナーグラート鉄道

今日もまた本当によい山行だった!いい経験!氷河も一生に一回やな!よかった~

本当にガイドさん様様で感謝!絶対に自分たちだけでは歩けないコースやったし、もちろんガイド料はかかるけどそれで安全と経験を買い、色んな知識や話も聞けてとっても楽しい大満足の2日間でした!